レシーブは腰を下げれば良いのか!?
- komodaseikotsuin
- 2017年9月26日
- 読了時間: 6分
記念すべき第一回目のブログです!
治療院のブログらしく治療の事を書いてもいいのですが、そこは私らしくバレーボールの話でいこうと思います。
もちろん内容も私らしく細かいところをダラダラ書いていきます。
バレーボールに興味がない方には意味不明ですし、興味がある方でも途中で飽きるかもしれませんがお許しください。
それでは題名の内容に入っていきます。
レシーブは腰を低くすればする程いいのか?
適切な腰の高さとは。
レシーブ練習中やゲーム中、レシーブミスした時に「腰を落とせ」「腰が浮いてるぞ」なんて声をよく聞きます。
改めてこの言葉の意味を考えてみたいと思います。
バレーボールという競技は、ディフェンス側はボールを落としたら負けてしまいます。
ボールを上げなければいけないので基本的にボールの下側からのアプローチが必須になります。
少し話がそれますが、バレーボールは相手との接触が無いので、勝敗を分けるポイントはボールコントロール能力の差です。
高さだけでは決まりません。
もっと細かく言えば、ボールを持ったり静止させてはいけないので、ボールとの接触時間は文字通り一瞬です。
となるとコントロールの際にボールのどの場所と接触点を作るのかが重要になります。
こう考えていくと、目的のボール接触点に手を出せる位置に体を運ぶ競技とも言えます。
だから練習中に『落下点』というワードがよく出てくるんですね。
腰の話に戻りましょう。
バレーボールでは基本的に手や腕を使ってボールとコンタクトします。
ボールを上げる事を想定した場合、ボールの下半分の位置に手や腕がある事が必要です。
腰や下半身の仕事は手や腕をこの位置に運ぶ事と言えます。
そこで、改めて考えてみると相手から返って来るボールは必ずネットを超えて来ます。
つまりどんなボールでもこちらのコートに入ってくるスタートの高さは2メートル以上の高さから来るのです。
自分がどんな体勢でいようと自分の身長より高いところからボールは返ってくる。
ネットに近ければ近いほど、例え棒立ちでも既にボールの下にいると言えます。
ただ人間は棒立ちからの動き出しは遅いです。とっさの動きにも対応できる準備姿勢が必要です。
ここまでの話しだけで言えば、単純に低さより動きやすさが大切な気がしますね。
ではネットからエンドライン方向に離れていった場合はどうでしょう。
相手が苦し紛れに返球して来た山なりのボールは抜きにして、サーブにしてもスパイクにしても白帯上からエンドライン方向に直線的で斜めに早く落ちて来ます。
そういったライナー性のボールの場合、エンドラインに近ければ近いほどボールと床の隙間は無くなっていきます。
極端に言えば、エンドライン上で構えた場合、ライナー性の打球に関しては既にボールの下に体を入れるスペースはないのです。
腰の高さどうこうではないですね。
では、そうならないように少しずつネットに近いていきましょう。
近づけば近づくほどボールと床の間の距離を確保出来ます。
しかし近づくほど増えるリスクもあります。
まずボールの勢いが増します。
そしてボールを見極める時間が短くなります。
オーバーで処理するべきかアンダーでいくのか選択肢が増えてしまいます。
ネットとの距離はこれらのリスクとフォーメーションのバランスを複合的に判断する必要があるのです。
このように考えていくと腰を低くするメリットが見えてきます。
腰を低く構えられれば
ネットからの距離を確保出来て、
時間的アドバンテージを取れて、
ボールの勢いも落ち、
アンダーorオーバーのような上下の選択肢をシンプル化出来ます。
腰を下げれば下げるほどネットからの距離という点から発生するアドバンテージを確保出来ると言えます。
ではここまでの話をまとめていきます。
腰の高さを考えるえうで、2つのポイントがありましたね。
1つ目は『動きやすさ』。
2つ目はネットからの距離を確保する事。
つまりこの2つのバランスを満たす腰の高さが理想の構えといえそうです。
動きやすさについてはある程度明確な答えがあります。
バスケットボール、野球、テニスなど色々な競技でも共通する、人体の構造からみて効果的で効率的に色々な方向に速く動ける構え。
パワーポジションです。
パワーポジションについて細かく話していくと、それだけで本を一冊書けてしまうくらいの内容になるので、ここでは構えの概要だけにします。
足首、膝、股関節を軽く曲げて、やや上体を前傾した構えです。
注意点として、
膝がつま先より前に出ない。
背中や腰を丸めない。
構えを横から見たときに、膝から下のラインと肩から股関節のラインが並行になっている事。
これがパワーポジションです。
股関節を効率的に使う為の構えとも言えます。
これが動きやすさだけを考えた場合の腰の高さの答えです。
ちなみにこの構えは、各関節にかかる負担も少ないです。体を痛めにくい構えとも言えます。
ではここに、競技特性上必要になるエッセンスを足していきましょう。
これにはフォーメーションとの兼ね合いも考えなければいけないですが、基本的には低ければ低いほどよかったですね。
つまりこの2つを合わせると、
動きやすさが犠牲にならない範囲で低いほど良い
となります。
何だか長々と書いてきた割に抽象的な答えになってしまいましたね。
実は私が一番強調したかったのは、『動きやすさも大切な要素ですよ。』というところなんです。
いつの間にかそれを忘れて、低く構える事自体が目的になっている光景をよく見ます。
プレーひとつひとつの意味や目的を理解したうえで練習したり指導するのと、そうでないのでは結果が全く違ってきます。
実際には、レセプションなのかディグなのか、向かってくるボールの質や送り出すボールの質によって、腰(股関節)に要求される運動方向は変わります。
ただし、
腰の低さからくるアドバンテージを最大化させつつ動きやすさを殺さない事
が、腰のポジションを決める基本となるのは変わりません。
ぜひ自分の能力を最大化出来る腰の高さを作り上げて下さい。
私の拙い文章のせいで、余計に分からなくなった方や、もっと詳しく知りたい方がいらっしゃいましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
喜んで体育館におじゃまします。
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