推し活を独自の観点から応援してみる
- komodaseikotsuin
- 2022年12月27日
- 読了時間: 14分
先ず初めに、下の①と②どちらが自分により当てはまるかお考え下さい。
①推しより自分の事を優先出来る
②自分の事より推しを優先してしまう
②に該当すると思った方はそのまま読み進めて頂けると、何かしらお役に立てるかも知れません。
①に該当すると思った方は、どうぞ今のペースで推し活をエンジョイして下さい。
もし『推し疲れ』なるワードに少しでも心当たりがありましたら、ネットで検索すると色々と有益な記事が出てきます。そちらを参考にして頂く事をおすすめします。
ここまで読んで頂き有難うございました。
貴方の推し活が今後もハッピーでありますようお祈り申し上げます。
それでは②を選択した方へ。
この記事は、推し活による心身のダメージを癒す事を主の目的とはしていません。
心身の調整を題材にしていますが、むしろ多少のダメージは覚悟の上で、それでも推しきりたいという、言うなれば戦士向けの内容になります。
戦士向けですので、多少の『すり傷』『切り傷』には目をつぶり、いかに致命傷を避けて戦い続けるかという事に主眼をおいた内容になります。
ですので、『私はそこまでではないかな。』とか、『推し活とは適切な距離を保っていたい。』などのヘルシー思考の方は、申し訳ありませんが今回は対象外となります。
ヘルシー思考に心当たりのある方はここまでで読み終えるか、他の情報をお探し下さい。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
では戦士タイプの方へ。
ここからは西洋医学、東洋哲学、東洋医学をベースに話を進めてまいります。
東洋哲学(陰陽論)では、全ての物事には対立する2つの面が存在すると考えます。
見えているモノには見えていない部分が存在し、前向きには後ろ向きという概念が必要になります。人には男性的な部分と女性的な部分があります。
それは推し活も同じで、貴方にとって都合のいい部分とそうじゃない部分を持っています。
どちらも合わせて1つの存在、事象となります。
何かに深く熱中し、それが貴方にとって喜ばしい何かを与えてくれる時、同時に嬉しくない何かも引き連れてやってくる。東洋哲学ではそう考えます。
仮に上記の考えを前提とすると、推し活の継続に必要になる能力とは、清濁合わせ飲む気力と体力という事になります。
ちなみに、私の調べた限りですが、『推し疲れ』に対する専門家(心療内科医、臨床心理士、カウンセラー等)の提案やアドバイスは、要約すると『何事もほどほどが大切』ということでした。
そんな事は分かっているんです。
分かっているけど、そうは出来ないから大変なわけです。
かくいう私も、好きな事はトコトン突き詰めるタイプです。
ですので現実的に考えて、ダメージはある程度覚悟し、それでも突き進み続ける為の方法を考えるべきだと判断致しました。
ここからは、体力面(フィジカル)と気力面(メンタル)において、致命傷を避ける方法をお伝えしていこうと思います。
致命傷さえ回避できれば走り続けられますからね。
先ずフィジカル面について。
守るべき優先度の高いものを考えてみました。
視力と聴力が最低限キープできていれば、ある程度は推しを消化吸収する事が可能であると考えました。
ですので、視力と聴力を守る為に意識するべきポイントを紹介していきます。
先ず視力について。
日本において失明の原因トップ3は、
1位 緑内障 21.0%
2位 糖尿病網膜症 15.6%
3位 網膜色素変性 12.0%
となります。
3位の網膜色素変性は、遺伝子の異常によって起こるとされています。
そのほとんどが遺伝と関わりがあると考えられています。
症状の出方や進行具合には個人差が大きく、現状は対症療法のみで、治療法は確立されていません。
発病には遺伝が関わっているので、発病しない為の対策も確立されていないのが現状です。
2位の糖尿病網膜症は、文字通り糖尿病の合併症の一つです。
ですので先ずは糖尿病にならない事、なっても悪化させない事が大前提となります。
糖尿病のキモはなんと言ってもインスリン(血糖値を下げるホルモン)です。
日本人(アジア人)は欧米人に比べ、もとからインスリンの量が少ない人種です。
さらに食生活の乱れや運動不足によって内臓脂肪が増えるとインスリンの効きが悪くなります。
最新の研究で、肝脂肪がある人は特にインスリンの効きが悪くなる事が分かりました。
痩せていても肝脂肪がある人は、食習慣や運動不足に特に注意して下さい。
1位の緑内障は、眼圧(眼球の硬さ)によって視神経が圧迫される事で問題が起こる疾患です。
眼圧上昇の原因によって様々なタイプに分けられていますが、基本的に『これさえ注意していれば大丈夫!』というような対策はありません。
最も重要な事は早期に発見する事です。医学の進歩により有効な治療法が増えてきているので、病状の進行をコントロールできるようになってきています。
ランキングには入っていませんが、近くのモノを長時間見過ぎる事で起こる、仮性近視も要注意です。
最近ではスマホ老眼なんて呼ばれ方もします。
これを放置していると本当の近視に移行したり、近視が悪化する可能性があります。
極度の近視は、失明に至る病気にかかるリスクを10倍程度まで引き上げます。
日頃からよく『推し事』でSNSを使用すると思います。その際は眼の使用環境と使用時間には注意しましょう。
眼の疾患はその発病や進行に気付き難い事が非常に多いです。
片眼に異常があっても反対側の眼で補助していたり、脳の方で補正してしまったり、本人が気づいた時にはかなり進行していたと言う事が多くあります。
しつこい肩凝り、頭痛、食欲不振なども眼の疾患が原因で出る場合があります。
何は無くとも、年に1回くらいは眼科で検診を受ける事をお勧めします。
続いて聴力について。
こちらは東洋医学的な観点からみていきます。
聴力と聞いてまずイメージする体の部位と言えば耳ですね。
東洋医学では、耳の状態は腎臓と関わりが深いと考えます。ちなみに眼と関わりが深いのは肝臓です。
興味深い事に、近年西洋医学でもこの関係性に注目が集まるデータが増えてきています。
例えば、腎臓の病気で人工透析をしている人は難聴になる方が多いとか。腎炎の合併症にも難聴があります。
東洋医学では過度のストレスや疲労は腎を傷めるといいますが、同じ原因で突発性難聴が起こると医者も言います。
騒音や、大音量で音を聴いたりなどの直接的な負担を避ける事は大前提として、東洋医学では腎を守る事は耳の機能を健やかに保つ作用があると考えます。
では具体的に腎を守る取組みをお伝えします。
腎の主な働きに水の代謝があります。ベースとしてしっかり水分を取る事と、トイレの自然なタイミングを大切にして下さい。
腎は特に冷えに弱い臓腑です。お腹は当然ですが、足腰の冷えには十分に注意して下さい。近年では夏も屋内では冷房による冷えに注意が必要です。
逆に足腰を温める事は積極的に取り入れていきましょう。
次に、腎の力を補ってくれる食べ物を紹介します。こちらは疲労回復やスタミナをつける為にも良いものになります。
①山芋。黒胡麻。黒豆。栗。クルミ。ワカメ。昆布。海藻。ひじき。しじみ。アサリ。
②ネギ。生姜。わさび。大根。玉ねぎ。カブ。
①黒い食べ物は腎に良いものが多いです。②体を温めたり、滞ったものを発散する働きがあるものも良いです。これらの食材をバランスよく取り入れていきましょう。
東洋医学では、腎は生きる為のエネルギーを貯蔵する働きを担っていると考えています。
過度の疲労やストレスはエネルギーを消耗し、その結果腎を傷めてしまうと考えます。そう言った面からも、過度の疲労やストレスには注意したいところですね。
逆もまた然りで、腎にエネルギーが満ち足りていると、心身ともに活発な活動が可能になります。
ぜひ積極的に腎の養生に取り組みましょう。
続いてメンタルについてみていきます。
こちらも致命傷を避ける事に重点をおいた内容をお伝えします。
先ず大事なのは、ダメージの現状を把握しておく事です。
意外に思われるかも知れませんが、自身のメンタルの状態や限界をしっかりと把握している方は非常に少ないのです。
実際、限界をとうに超えてから初めて事の深刻さに気付く人が多いと思います。
それでは致命傷を避ける事は難しく、深傷を負えば回復にも時間がかかってしまいます。
ですのでまず、体が発信する《メンタルの限界の知らせ》について学びます。
そしてそれを感知したら、一旦撤退して回復に努める様にしましょう。
《メンタル限界の知らせ7つ》
①疲れているのに寝れない
体が緊急事態モードになりっぱなしで、休む為のリラックスモードに切り替える事ができなくなっている状態です。
逆に、起き上がるべき時に起き上がれないという人もいます。
睡眠と覚醒のコントロールに難をきたし始めたら要注意です。
②食欲の変化
不調の時、食欲が無くなるというのは想像しやすいかも知れませんが、逆に異常に食べ過ぎてしまう人もいます。
どちらにせよ急激な食欲の変化は1つのサインになります。
動物にとって食べる事は生きる事に直結する行為です。たかが食欲と考えず、されど食欲とお考え下さい。
③好きなモノへの関心が失せる
精神状態が限界に達すると、自身の感覚の現実味が薄れてきます。
その結果、色々なものに対して関心が薄れていってしまうので、今まで好きだったものも急激にどうでも良くなってしまいます。
思い当たる理由も無く、色々なものに急激に興味関心が無くなっていった場合、それはメンタルの緊急警報です。
④感情のコントロールが効かない
強いストレスに晒され続けると、脳の神経伝達物質にも影響が現れます。
その結果、感情を安定される物質が不足したり、脳の感情を司るエリアがダメージを受ける事で、本人の意思を置き去りにして感情が暴走します。
最近やたらとイライラする。前は気にならなかった様な事でもひどく落ち込む。などありましたら要注意。
⑤集中力、思考力、記憶力の低下
仕事が全く手につかない。考が上手くまとまらない。なんだか物忘れが続いている。
意外に思われるかも知れませんが、これらの症状もストレスによる脳内神経伝達物質の変化の影響で起こります。
日常の何気ない一コマですが、あまり続く様なら要注意です。
⑥急に涙がでる
理由も無く、気づいたときには涙が勝手に流れ落ちている。
これも、ストレスによる自律神経の失調や脳のダメージの現れです。
⑦原因不明の身体症状
ストレスに対処するのは自律神経の役割の1つです。
ゆえに過度のストレスが続くと自律神経は働き過ぎで壊れます。
自律神経は全身の色々な機能に関わっているので、その不調は様々な症状となって現れます。
頭痛、めまい、歯痛、口唇ヘルペス、難聴、首凝り、肩凝り、喉の詰まり、息苦しさ、動悸、息切れ、胸の痛み、脇腹の痛み、帯状疱疹、胃痛、胸焼け、吐き気、腹痛、お腹の張り、便秘、下痢、腰痛、痺れ、、、細かくあげればキリがないほどです。
これらの症状で、しっかりと検査しても明確な原因が発見されない場合は、ストレスによって心身(自律神経)が限界をむかえている知らせとお考え下さい。
以上が、比較的ご自身でも気付きやすい限界のサインとなります。
しかし、これらはかなりの深手を負っているサインです。
どれか1つでも該当するものがあれば、専門の医療機関の受診を検討するべきレベルです。
出来る事ならもう少し手前でダメージをコントロールしたいところです。
そこであと2つ、自身のストレス度を簡単に測れる取組みをお伝えします。
どちらも世界の研究機関で効果が立証されていて、現在も心療内科などの実際の現場で使用されている方法です。
この方法で定期的に確認する事で、限界を迎える前に気付く事ができるようにしましょう。
さらに、今から紹介する評価法に取組む事は、それ自体にストレスを軽減させる効果がある事が判明しています。
漠然としたイライラや不安感を数値に置き換えることによって、客観視できるようになり、それによりストレスと少し距離を取れるようになったり、安心感が生まれる様になるそうです。
1週間に1回や、1ヶ月に1回など、決めた間隔で行い、記録しておく事をおすすめします。
そして点数が高止まりし始めたら休息優先のサインです。
①ストレスサーモメーター

上の絵の様な架空の温度計を見ながら、『今のストレスは何点だろう』と10点満点で採点して下さい。
過去にも味わった事がない様な凄まじいストレスが10点。
全く何のイライラも不安もない状態が0点です。
何か嫌な事があったり、嫌な事を思い出したときに、その場で評価をして点数をつける事も有効です。
「こんな適当な自己採点で意味あるの?」と不安に思うかもしれませんがご安心ください。専門の研究機関などで精度と効果が立証されています。
②PSS4(パシーブドストレス スケール4)
本来は10個の質問に答えていくのですが、近年の研究で4個の質問でも十分正確にストレス状況を把握できる事が証明されました。
手軽にできて正確性の高いテストです。
1ヶ月おきにテストして、自身のストレス度をモニターしておきましょう。
【PSS4】
⑴この1ヶ月で、人生の大きな問題をコントロールする事は出来ないと、どれぐらい感じましたか?
□1度もない □ほとんどない □時々ある
□よくある □とてもよくある
⑵この1ヶ月で、個人的な問題をうまく処理する能力があると、どれくらい感じましたか?
□1度もない □ほとんどない □時々ある
□よくある □とてもよくある
⑶この1ヶ月で、人生がうまく進んでいるなあとどれくらい感じましたか?
□1度もない □ほとんどない □時々ある
□よくある □とてもよくある
⑷この1ヶ月で、困難が山積みになって乗り越えるのが無理だと、どれくらい感じましたか?
□1度もない □ほとんどない □時々ある
□よくある □とてもよくある
採点方法
質問⑴と⑷
1度もない=0 ほとんどない=1 時々ある=2
よくある=3 とてもよくある=4
質問⑵と⑶
1度もない=4 ほとんどない=3 時々ある=2
よくある=1 とてもよくある=0
上記のスコアに従って全ての点数を合計する。
合計点が16に近いほどストレス度は高いと考えられる。
今回は具体的なストレスの解消法には触れていません。
各種ストレス解消法はエビデンスが無いものも含めれば、それこそ星の数ほどあります。
合う合わないの個人差も大きいです。
結局、何が自分に合うのか、効果はあるのか、などはやってみないとわからないという事になります。
そこで重要なのが、自分に効果があったのか効果判定を行う事です。
なるべく正確な効果判定を行う為にも、特定のストレス解消法を試す前と後で、ストレス度を評価する事が大切になります。
そう言った意味でも、今回紹介したストレス度チェックはとても有用です。
どちらか一方だけでもいいですし、両方使ってもいいです。日頃のメンタルの管理にお役立て下さい。
以上が今回紹介する、推し活における気力と体力を致命傷から守る取組みとなります。
最後になりますが、推し疲れの原因の上位に、推し活での人間関係があるそうなので、軽くそれに触れて終わりにしたいと思います。
推し活での人間関係は、上手く機能している時は、必要を満たしてくれたり、楽しさを倍増してくれますが、諸刃の剣にもなるようです。
1つの意見として受け取ってほしいのですが、どうしても必要な場合以外、推し活は基本1人で楽しむ事をお勧めします。
なぜなら、人の悩みの原因はその多くが人間関係に由来するからです。
ある哲学の偉人にいたっては、人の悩みの全ては人間関係に帰着すると言い切ってしまうほどです。(アルフレッド・アドラー)
そこまでではないにしても、趣味の世界にわざわざ悩みの種を持ち込む事は得策では無い、と思うのは私だけでしょうか。
SNSの使い方にも注意しましょう。
話が少しズレてしまうかもしれませんが、ホストクラブやキャバクラなどの売込み戦略と同じシステムに絡め取られてしまう危険があるからです。
ホストクラブやキャバクラでは、お客が注文したお酒や商品をこれ見よがしに店内にアナウンスします。
テーブルに商品を並べたり、特別なショータイムを挟んだり、方法は様々です。
この目的は、お客どうしを煽る事にあります。
他の客の注文を見せて、対抗心を煽ったり、不安感を煽ったりして、より多くのお金を落とさせるわけです。
もうお気づきだと思いますが、推し活においてSNSを使っていると、上記のような環境に自ら陥る危険性があります。
少しばかりの嫉妬心や不安感は良いスパイスになります。
しかし、楽しむ事が主の目的であるはずの推し活で、負の感情を無意識に増幅させられてしまっては本末転倒となってしまいます。
さらに言えば、SNS自体が人にとってあまりよろしくない事がわかってきています。
人の脳はSNSに対応していません。
人類の祖先は、群れる事を生き残り戦略として結果を出してきた動物です。なので、基本的に人は人を気にするように作られています。
そうでないと群れを形成し維持できなかったからです。
生きるために他人を気にする習性を持った動物に、無限に他人の情報が送られてくるSNSを渡したらどうなるか。
関わり方によっては違法薬物以上の依存性を発揮します。
さらに致命的な事に、脳は大量の情報に触れる事自体がストレスになります。
SNSに触れる際は、その量と質に十分注意を払いましょう。
最後まで読んでいただき有り難うございました。
今回の記事は、推し活に励む方を対象に書かせて頂きました。
さらにその中でも、ごく一部の方向けの内容であり、自分としても少しチャレンジングな内容になりました。
あくまで1つの提案。選択肢としてお考え下さい。
ちなみに私は、推し活に励む方を健康面でサポートする事にやり甲斐と喜びを感じています。
つまりこれは私にとって推し事といえますね。
と言う事はこれを最後まで読んで下さった貴方は、私の推しになるわけですね。
同じ推し活に励む者同士、最後の一文に込めた想いに、共感を持って受け取ってもらえると信じています。
私の推しへ
お身体をご自愛くださいますよう、心からお願い申し上げます。
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